グスタフ・クリムト(Gustave Klimt) 森に捧げる詩 感謝します森よ、私に眼を返してくれること あなたの芝生に横たわり、 眼をとじるときにも。 私に手がある理由をくれること 足が土につまづいて あなたの根を掴むため。 漆黒の樹皮の空の向こうに 小さな月のようにあわられる 忘れていた私の魂を 見詰めている 目しか見えないものからの、 知らない音からの、 夜に歩く怖さを 克服することを教えてくれた。