絵画
ヒゴルカ ゴメス カラスコHigorca Gómez Carrasco

渇仰の詩歌

私は砂漠の砂 渇いた砂漠 君の唇はオアシス 私の飲めない所にある

唇:オアシスは受け入れる 砂漠のすべての砂を

枯渇した世界の 真ん中の湿ったところ 君の身体、君の身体は もう二度と二人のものとならない

身体:渇きと太陽で枯渇した私を潤した 井戸は閉じた

原作
ミゲル・エルナンデスMiguel Hernández(1910–1942)
原題
Casida del sediento
出典
Cancionero y romancero de ausencias』、1942
日本語翻訳
リボアル菜巳乃
※ 英語タイトルは「Casida of the Thirsty」。カシダはアラブ文化の詩歌の形式。この詩は1941年5月にヘルナンデスがオカーニャの牢獄で書いたの最後の詩です。フランコ体制下の独裁時代のアリカンテ刑務所で肺炎にて亡くなりました。
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