2017年8月の詩

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フランダースの”フラメンコ”へ敬意を込め、世界的に有名なスペインのフラメンコギタリスト、セラニートがこの詩「インディアンジプシーウーマン」に触発され曲を書きました。2017年スペインアルテアのイタカでの詩的な夜のコンサートで詩と音楽が朗読、演奏されています。
ジャン リュック・ロペスJean-Luc Lopez

インディアン ジプシーウーマン

無音の 彼女の細いシルエットは 床に触れない

浮かび アンクレットだけが 優雅な歩みに反して鳴る

(目を閉じる)

彼女がスペインのジプシー酒場にあらわれて 純白のソレアを ギターのブラシ演奏で情熱的に踊る

情熱、誘惑と色彩が渦巻き 眼も心も盲目に

裸足のダンスに 木のフロアさえ願望で震える

彼女の足踏み、スキップ、漂い 深紅のドレスを左へ振り、また右へ ちらほら一見を露にする

—それだけ—

夢でさえも見せない

原作
ジャーメイン・ドルーゲンブロートGermain Droogenbroodt
原題
The Indian Gypsy Woman
日本語翻訳
リボアル菜巳乃

撮影:ジャーメイン・ドルーゲンブロートGermain Droogenbroodt

私に詠んで

月が御手伝いさんを呼んで 暗黒の円蓋に 輝く真珠を留めるとき 私に愛の詩を詠んで

風が優しく 樹々の樹上を揺さぶり ロマンチックな小夜曲を奏でるとき 私に愛の詩を詠んで

波が曙光の中 喜びあふれる子供達のように 追いかけっこをするとき 私に愛の言葉を詠んで

伝達鳥のように 窓辺にやってきて 歌を歌い あなたについて話してくれる ひよことスズメたちに 世界で最も美しい愛の韻をささやいて

朝霧が どこまでも続く草原の まだ眠そうな花々を 軽く優しく目覚めさせるとき 私に世界で一番甘い愛の言葉を集めて

地平線の太陽が 果てしない抱擁で 海にキスをするとき それからまた愛の言葉を私に詠んで

原作
マリア・ミラーリアMaria Miraglia、イタリア
原題
Scrivi per me
日本語翻訳
リボアル菜巳乃

読者の皆様、先週よりクルド人詩人のフセインハバッシュが今週の詩をクルド語に翻訳しクルドの雑誌に発表を始めました。これで今週の詩は13の言語に翻訳をされます。紹介として彼の詩を今週の詩として選び翻訳しました。
イナヤト・アタールعنايت عطار

最後の願い

無風 何度も何度も懇願してきた そしていつも怒り狂う顔を 見てきた

これが最後だ 私の手を取り 国境まで 運んでほしいと 懇願する しかし国境警備隊へ 引き渡さないでほしい 我らのオリーブの樹々の間の ハンモックのところへ 寝かせてほしい なだめ 口笛の 子守唄を。

原作
フセインハバシュحسين حبش、クルディスタン(1948)
日本語翻訳
リボアル菜巳乃

イタカ
撮影:ジャーメイン・ドルーゲンブロートGermain Droogenbroodt

イタカ

ジャーメイン・ドルーゲンブロート氏へ捧げる

他銀河より 降りかかる 人工的な イタカの太陽

光で 囲まれた 白い円形のよう

夜に ゴーストたちの ひとつが魂を 浪費したよう

神が、 無意識に、 夜明けで作った 楽園

原作
イネス・ブランコInés Blanko、ボゴタ、クルンビア
原題
Ithaca
日本語翻訳
リボアル菜巳乃
イタカ:ギリシア神話によると、イタカはギリシャのヒーローオデュッセウスの王国であり、またギリシャの島の名前です。 今年ノーベル文学賞にノミネートされた詩人ジャーメイン・ドルーゲンブロート氏が毎年恒例の詩的な夜のコンサートを企画し開催している自宅につけた名前でもあります。
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