2018年3月の詩

詩のカテゴリ:

ツイッター フェイスブック メールで転送 メルマガ購読登録

撮影:ジョージ イポリット ディリGeorges Hippolyte Dilly
1876–1942

海辺の瓶

瓶の中のメッセージ 未知へのポエム

未来の国へ 漂流するんだろう

海流の迷宮に 彷徨うかもしれない

海藻の森を横切り 深い納骨洞 何千もの港の幻 無数の星の下で 沈んだストーリーの数々 これを読む人はこの旅をするんだろう

原作
ジャクリーン・サンジャンJacqueline Saint-Jean、フランス
原題
Bouteille à la mer
出典
Dans le souffle du rivage』、Tertium éditions
日本語翻訳
リボアル菜巳乃

アルゴト・スカウトArgot Scout

アンジェラ・フィゲラ・エイメリクへ

私たちは太陽の渦について何も知らない 最長の時間も、 雲々、上空の乱気流についても 香るこの地で 甘い樫と栗の木の漂う君の血の ことばの水晶だけが光っている。 君の瞳の中、 ツバメが巣を作るところへ 春の渡り 静かに決意する時 君の家で、紫の影の呼吸をする 無邪気なひかり そして君は書く、夜に、君の歌を 晒された角のよう

原作
アンジェラ・フィゲラ・エイメリクÁngela Figuera Aymerich、ポルトガル
原題
Para Ángela Figuera Aymerich*
※ アンジェラ・フィゲラ・エイメリク、スペインの詩人、1902–1984
日本語翻訳
リボアル菜巳乃

ホアン・カルロス・メストレJuan Carlos Mestre

トラと薔薇と

眠っている時に 青い月の下、 トラと薔薇が愛を交わすのが聞こえ ツグミのさえずりが聞こえ、 飛ぶ鳥の香りを感じる。 そしてトラが薔薇に 言うのが聞こえる 「あなたを七晩夢に見ないといけない 優しさと幻想の魔法が 消えないように、 触れてはいけない 私の夢が夜明けまで続くのかを 知る唯一の方法だから」

原作
フランシスコ・デ・アシスフェルナンデスFrancisco de Asís Fernández、ニカラグア(1945)
原題
El Tigre y la Rosa
出典
El tigre y la rosa』、Editorial Hispamer2017ニカラグア
日本語翻訳
リボアル菜巳乃
ツイッター フェイスブック メールで転送 メルマガ購読登録